臨床経験
腹腔鏡下副腎摘出術77例の検討
田中 寛
1
,
新井 利幸
,
平松 聖史
,
雨宮 剛
,
関 崇
,
広松 孝
1安城更生病院 外科
キーワード:
Cushing症候群
,
開腹術
,
褐色細胞腫
,
高アルドステロン症
,
術後合併症
,
膵瘻
,
胆汁瘻
,
入院期間
,
発熱
,
脾臓梗塞
,
腹腔鏡法
,
副腎腫瘍
,
副腎摘出術
,
治療成績
,
開放手術への変更
Keyword:
Adrenalectomy
,
Adrenal Gland Neoplasms
,
Biliary Fistula
,
Cushing Syndrome
,
Fever
,
Hyperaldosteronism
,
Laparotomy
,
Length of Stay
,
Laparoscopy
,
Pancreatic Fistula
,
Postoperative Complications
,
Pheochromocytoma
,
Splenic Infarction
,
Treatment Outcome
,
Conversion to Open Surgery
pp.304-308
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016152973
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2002年7月~2014年3月までに当科で経験した腹腔鏡下副腎摘出術77例について検討した。その結果、年齢中央値は53歳、男性34例、女性43例であった。患側は左側31例、右側45例、両側1例であった。原疾患は原発性アルドステロン症44例、Cushing症候群17例、褐色細胞腫8例、その他が8例であった。左右別に検討すると、手術時間、術後在院期間は同等であったが、右側では有意に出血量が多く、開腹移行例も多かった。左側は膵液漏や脾梗塞など、術後合併例が多い傾向にあった。手術時期(前期・中期・後期)で手術時間や出血量、開腹移行例などに有意差はなかった。開腹移行例は5例であり、うち4例が出血が原因で開腹移行となった。術後合併症は11例で認め、うち発熱が4例と最多であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016