大腸癌イレウスの治療と問題点
左側大腸癌イレウスに対する二期手術(ストーマ造設のみ,Hartmann手術)
二見 喜太郎
1
,
東 大二郎
,
平野 由紀子
,
三上 公治
,
平野 公一
,
三宅 徹
,
槇 研二
,
池田 裕一
,
山下 りさこ
,
林 貴臣
,
前川 隆文
1福岡大学医学部附属筑紫病院 外科
キーワード:
大腸内視鏡法
,
手術創感染
,
大腸腫瘍
,
腸閉塞
,
外科的ストーマ
,
治療成績
,
注腸造影
,
吻合部漏出
,
Hartmann手術
,
腹部CT
Keyword:
Barium Enema
,
Colonoscopy
,
Intestinal Obstruction
,
Surgical Wound Infection
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Surgical Stomas
,
Anastomotic Leak
pp.1533-1539
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016074368
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自験例大腸癌の検討では9.9%にイレウスを合併し,左側結腸に高頻度であった.左側大腸癌に対する減圧治療の効果は右側に比べ不良で,ストーマ介在手術が多く選択され術後合併症の軽減につながっていた.術式別にはstaged resection 36例の治癒切除率は一期的手術例と同等で全例にストーマ閉鎖を行ったのに対し,Hartmann手術では治癒切除率は低く,閉鎖率は13.6%(3/22例)であった.切除時の術後合併症のリスクは残るが,安全性と根治性からstaged resectionが有用で,Hartmann手術の適応は限られるものと考える.
©Nankodo Co., Ltd., 2015