StageIV大腸癌に対する外科的治療戦略
StageIV大腸癌の複数転移臓器切除の是非 当科の大腸癌複数転移臓器に対するストラテジー
小森 康司
1
,
木村 賢哉
,
木下 敬史
,
伊藤 誠二
,
安部 哲也
,
千田 嘉毅
,
三澤 一成
,
伊藤 友一
,
植村 則久
,
夏目 誠治
,
川合 亮佑
,
川上 次郎
,
浅野 智成
,
岩田 至紀
,
倉橋 真太郎
,
筒山 将之
,
重吉 到
,
清水 泰博
1愛知県がんセンター中央病院 消化器外科
キーワード:
肝切除
,
肝臓腫瘍
,
リンパ行性転移
,
大腸腫瘍
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
腹膜腫瘍
,
リンパ節郭清
,
治療成績
,
腹膜切除
Keyword:
Hepatectomy
,
Liver Neoplasms
,
Lung Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Lymphatic Metastasis
,
Peritoneal Neoplasms
,
Pneumonectomy
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
pp.44-50
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015060539
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大腸癌複数転移例の場合,当科の基本的な方針は,同時性でも異時性でも,基本的には原発巣→腹腔内転移(腹膜転移および遠隔リンパ節転移など)→腹腔外転移(肝転移および肺転移)の順で,積極的に外科切除を試みてきた.肺転移例と肝肺転移例を比較し,5年生存率は肺転移切除群69%,肝肺転移切除群43%であり,統計学的有意差(p=0.029)を認めた.また肝肺転移切除群は,複数臓器への転移再発をきたす可能性が高かった.化学療法の進歩に伴い,切除不能な複数転移臓器でも切除可能な症例が増えてくると考えられ,今後はプロスペクティブな臨床試験が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015