発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015022599
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87歳女。主訴は腹痛であった。4ヵ月前に上行結腸癌のため結腸右半切除術を施行し、経過観察中であった。腹部単純X線では左側結腸ガスが増加し、入院2日後には腹部が緊満を呈し、血液生化学検査では炎症反応を認めた。腹部CTでS状結腸に捻転を認めたため緊急開腹手術を施行し、S状結腸軸捻転症の診断でS状結腸切除と一期的吻合を行った。病理組織学的に毛細血管の血液充盈像が著明で、悪性所見・炎症像は認めなかった。術後は多臓器不全を呈したが改善した。1ヵ月後には大腸癌の小腸再発病変を契機とした胆嚢炎のため、経皮経肝胆嚢ドレナージ・胆嚢摘出術と小腸切除術を施行した。
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