発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012040616
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80歳男。他院で早期胃癌を指摘され紹介受診となった。腹部平坦・軟でCEAのみ高値であった。腹部造影CTでは骨盤内に淡く染まる不整形腫瘤を認め、MRIではCTと同部位にT1、T2強調像とも低信号で筋肉と同濃度の腫瘤を認め、PET-CTでは不整形腫瘤に一致し、FDGの集積を認めた。腸間膜原発の悪性腫瘍と診断し、腹腔境下腹部腫瘤摘出術を施行した。術中迅速病理所見で、No.252リンパ節の腺癌転移と判明した。10年前にS状結腸ポリープ癌に対しポリープ切除の既往があり、術後5年間、下部内視鏡、腹部CTで経過観察を行っていたが、再発・転移を認めていなかったことが判明した。これらのことから、腹腔境下S状結腸切除術(D3)を施行した。経過良好で現在は化学療法中である。
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