直腸癌側方リンパ節転移のすべて
術前化学放射線療法により直腸癌側方郭清は省略しうるか
神藤 英二
1
,
長谷 和生
,
橋口 陽二郎
,
内藤 善久
,
上野 秀樹
1防衛医科大学校 外科
キーワード:
抗腫瘍剤
,
MRI
,
直腸腫瘍
,
リンパ節郭清
,
無病生存
,
ネオアジュバント療法
,
放射線化学療法
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lymph Node Excision
,
Rectal Neoplasms
,
Disease-Free Survival
,
Neoadjuvant Therapy
,
Chemoradiotherapy
pp.1471-1475
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014009726
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
直腸癌の術前化学放射線療法(CRT)の局所制御効果が実証されているが,CRT後の側方郭清の必要性について結論は得られていない.側方郭清省略を支持する報告では,CRT後側方郭清非実施例における局所再発率が低率であることを根拠としている.しかし,CRT後側方郭清を実施した症例のうち10%内外の症例に側方転移が認められることから,側方郭清の必要性を主張する意見も多い.当科の検討ではCRT後の側方郭清により17%の側方転移率が示され,側方転移陽性であっても側方郭清の追加により60%以上の局所無再発生存が得られた.CRT後の側方郭清により局所制御上乗せ効果が期待できる可能性がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2013