発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013350524
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大腸癌根治手術を行った184例(男性68例、女性116例、平均年齢68歳)を対象に術後1、3、5日目のドレーン排液アミラーゼ値(D-Amy)とその膵分画(D-P-Amy)を測定し、縫合不全の有無で比較した。その際、縫合不全の診断日はドレーン排液の性状変化が出現した時点、または腹痛や発熱などの臨床症状の出現した時点とし、ANOVA検定を用いて2群間の検定を行った。1)術後縫合不全は15例に認められ、JCOG/JSCO版によるGradeは、Grade 2が13例、Grade 3が2例であった。2)縫合不全を合併した症例ではD-Amy、D-P-Amyが術後3日目から有意に高値を示していたが、縫合不全が認められなかった症例は術後1日目のD-Amyが高値を示すも、以後はすみやかに低下していた。3)血清アミラーゼ高値で膵分画の上昇を伴わなかった症例はドレーン排液においても同様の結果であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013