肝門部胆管癌の治療戦略2013
肝門部胆管癌に対する血管合併切除の意義と限界
江崎 稔
1
,
島田 和明
,
岸 庸二
,
奈良 聡
,
小菅 智男
1国立がん研究センター中央病院 肝胆膵外科
キーワード:
肝動脈
,
血管外科
,
リンパ行性転移
,
生存率
,
胆管腫瘍
,
門脈
,
Klatskin腫瘍
Keyword:
Bile Duct Neoplasms
,
Hepatic Artery
,
Lymphatic Metastasis
,
Portal Vein
,
Vascular Surgical Procedures
,
Survival Rate
,
Klatskin Tumor
pp.510-516
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013255227
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門脈や肝動脈といった主要血管の合併切除を必要とする肝門部胆管癌手術は,近年安全に施行することができるようになったが,難易度の高い手技が必要である.門脈合併切除再建は,予後改善が十分に期待されるため,積極的にすすめられる.一方,肝動脈合併切除再建は腫瘍遺残がある(R1切除となる)場合,神経侵襲(pn)が高度な場合,リンパ節転移がある場合など一般的な予後不良因子を伴った場合は,手術療法の効果が低くなる.以上の特徴を熟知したうえで,総合的で慎重な切除適応決定が求められる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013