外科医必読 膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のすべて
IPMNをめぐる諸問題 さらなる国際診療ガイドライン改訂に向けて
高折 恭一
1
1京都大学 外科
キーワード:
膵切除
,
分類
,
アルゴリズム
,
診療ガイドライン
,
膵管内乳頭腫瘍
,
組織診
Keyword:
Algorithms
,
Classification
,
Pancreatectomy
,
Practice Guidelines as Topic
pp.115-121
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013077680
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と粘液嚢胞腫瘍(MCN)の国際診療ガイドラインは,2006年に初版が出版され,2012年に改訂された.改訂版では,主膵管型・分枝型・混合型の分類定義に変更を加え,分枝型IPMNに対する手術適応が見直された.また,IPMNの組織亜型に言及するなど,新たな知見が盛り込まれた.しかし,診療ガイドラインの根拠となった論文のほとんどはレトロスペクティブ解析によるものであり,そのエビデンスレベルは低い.さらに,十分な観察期間の報告は限られているため,IPMNの自然史や切除後の経過については不明な点が残されている.IPMNの病態解明と,エビデンスに基づく診療ガイドライン作成には,さらなる検討を要する.
©Nankodo Co., Ltd., 2013