発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012270917
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症例は15歳男性で、起床時に咽頭痛を自覚し、夕方に前胸部痛を伴うようになり、近医でX線にて縦隔気腫を認め紹介受診した。血液検査では軽度の炎症反応上昇を認めるのみであった。X線で両肩にごく少量の皮下気腫、主気管支、大動脈弓に接して透亮像を認めたが、肺野に異常を認めなかった。CTで気管周囲、頸動脈周囲に気腫像、僅かな皮下気腫を認めたが、肺野に異常所見はなかった。特発性縦隔気腫の診断で入院とし、安静、絶食、抗生物質投与を行った。第2病日に咽頭痛、胸痛は消失し、3病日には炎症反応の消失を認め、X線で縦隔気腫の縮小を確認して経口接触を開始した。4病日にCTで縦隔気腫の改善を確認して退院とした。退院後6ヵ月経過で再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2012