外科救急-実際の手順を追う
食道・胃・腸 絞扼性イレウス
小野寺 久
1
,
須藤 一起
,
塩崎 弘憲
1聖路加国際病院 消化器・一般外科
キーワード:
開腹術
,
人工肛門造設術
,
超音波診断
,
X線CT
,
腸閉塞
,
腹腔鏡法
Keyword:
Intestinal Obstruction
,
Laparotomy
,
Laparoscopy
,
Ultrasonography
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.361-365
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012181553
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絞扼性イレウスは腸管壁の血流障害を伴う病態であり、早期診断と迅速な手術が患者の生死を左右する。臨床所見と検査所見で重症度を判断し、造影CT検査により確定診断が可能となる。最近は腹腔鏡下手術も応用され、低侵襲治療がすすんでいる。早期であれば腸管切除は回避できるが、腸管壊死例では敗血症としてのintensive careが必要となり、死亡率も高い。日常診療の中でイレウスは頻繁に遭遇するが、絞扼性イレウスを鑑別し致死的な合併症をなくす配慮が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012