急性腹症に対する低侵襲アプローチ-適応と手技
癒着性腸閉塞
中村 隆俊
1
,
佐藤 武郎
,
山梨 高広
,
三浦 啓寿
,
島津 将
,
筒井 敦子
,
内藤 正規
,
渡邊 昌彦
1北里大学 外科
キーワード:
開腹術
,
腸閉塞
,
腹腔鏡法
,
癒着
,
開放手術への変更
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Intestinal Obstruction
,
Laparotomy
,
Laparoscopy
,
Conversion to Open Surgery
pp.813-817
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017342225
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消化器疾患に対する腹腔鏡下手術は急速に普及し,その低侵襲性については数多く報告されてきた.しかし,癒着性腸閉塞に対しては開腹手術後ともなると腹腔内の癒着のため鉗子操作が困難で触覚にとぼしく腹腔鏡下での剥離操作は難易度が高くなるため,腹腔鏡下手術の適応外となることが多かった.現状では腹腔鏡下手術における習熟度やエネルギーデバイスの改良がすすめられ安定した手術が施行されていることや,術後の腸管機能のすみやかな回復,癒着の低減などの点からみても,癒着性腸閉塞に対しての腹腔鏡下手術は有用であり今後期待される術式といえよう.
©Nankodo Co., Ltd., 2017