栄養管理を究める
各論 胆道癌手術における栄養管理
菅原 元
1
,
江畑 智希
,
横山 幸浩
,
伊神 剛
,
高橋 祐
,
國料 俊男
,
角田 伸行
,
深谷 昌秀
,
板津 慶太
,
上原 圭介
,
吉岡 裕一郎
,
梛野 正人
1名古屋大学 大学院腫瘍外科
キーワード:
経腸栄養
,
肝切除
,
手術創感染
,
胆道腫瘍
,
バクテリアルトランスロケーション
,
肝不全
,
敗血症
,
腹部膿瘍
,
栄養管理
,
術後感染症
,
シンバイオティクス
,
胆管切除術
,
胆道再建術
Keyword:
Biliary Tract Neoplasms
,
Enteral Nutrition
,
Hepatectomy
,
Surgical Wound Infection
,
Liver Failure
,
Sepsis
,
Abdominal Abscess
,
Bacterial Translocation
,
Nutrition Therapy
,
Synbiotics
pp.736-740
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011265858
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
胆道癌術後に生じうる感染性合併症の原因の一つに、腸内細菌のbacterial translocation(BT)があげられる。われわれはこの予防を目的として、(1)周術期の腸管内への外瘻胆汁の返還、(2)周術期のシンバイオティクス投与、(3)術後早期からの経腸栄養投与、を栄養管理対策として胆道癌手術例に行っている。胆汁返還により閉塞性黄疸のために亢進した腸管粘膜の透過性が改善される。周術期にシンバイオティクスを投与することで腸内細菌叢が改善される。また術後に経腸栄養投与を行うことで、腸管の免疫学的バリア機能の低下を防ぐことができる。
©Nankodo Co., Ltd., 2011