腹部・臓器出血の診断と治療
胆道出血
菅原 元
1
,
江畑 智希
,
横山 幸浩
,
伊神 剛
,
國料 俊男
,
角田 伸行
,
深谷 昌秀
,
板津 慶太
,
上原 圭介
,
石黒 成治
,
梛野 正人
1名古屋大学 腫瘍外科
キーワード:
胆道出血
,
術後合併症
,
塞栓術
,
胆道腫瘍
,
内視鏡法
,
マルチスライスCT
,
経皮経肝胆道ドレナージ
Keyword:
Biliary Tract Neoplasms
,
Embolization, Therapeutic
,
Endoscopy
,
Hemobilia
,
Postoperative Complications
,
Multidetector Computed Tomography
pp.1065-1070
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011002896
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胆道出血は、その発症頻度は高くないものの、迅速な対応が求められる病態である。胆道出血を伴う疾患として、医原性、外傷、腫瘍および胆道結石によるものなどがある。臨床症状は消化管出血、上腹部痛、黄疸などがみられる。本病態の診断は、胆道出血に特徴的な検査所見が少ないことから、検査所見や治療歴をもとにして、その存在を疑うことが重要である。医原性疾患、外傷による動脈性出血を疑う場合には血管造影をすみやかに行う。腫瘍および胆道結石による胆道出血に対しては止血後に根治治療(手術)を施行する。
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