研修医必読 外科感染症のup to date
消化器外科手術に用いる縫合糸と感染
貞廣 莊太郎
1
,
石川 健二
,
田中 洋一
,
田中 彰
,
前田 裕次
,
鈴木 俊之
,
上條 あけみ
1東海大学 消化器外科
キーワード:
手術創感染
,
消化器外科
,
張力
,
縫合法
,
縫合糸
,
癒着
,
動物モデル
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Surgical Wound Infection
,
Suture Techniques
,
Sutures
,
Tensile Strength
,
Models, Animal
pp.609-614
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010217774
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最近抗張力の保持期間や吸収速度、表面形状などに特徴を有する吸収性縫合糸が登場してきた。創感染の発生は吸収性糸で低率であるため、原則として感染環境では吸収性monofilament糸が適している。また縫合糸は一定期間腹腔内に異物として残存し、特に感染環境では高率に癒着発生の原因となる。したがって、消化器外科手術で用いる縫合糸の選択は感染の有無、用いる部位別に必要な抗張力の持続期間と縫合糸の特徴を勘案して決定すべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2010