特集 一歩先を目指して再評価 これからのMRSA感染対策
科別MRSA感染対策のススメ 重点強化の考え方とその実践 消化器外科
臼杵 尚志
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1香川大学医学部附属病院 手術部
キーワード:
局所性抗感染剤
,
手術創感染
,
消化器外科
,
術前評価
,
腸炎
,
ブドウ球菌感染症
,
縫合糸
,
感染予防管理
,
診療ガイドライン
,
予防的抗菌剤投与
,
黄疸-閉塞性
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
手術創
,
個体要因
Keyword:
Surgical Wound
,
Anti-Infective Agents, Local
,
Enterocolitis
,
Surgical Wound Infection
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Staphylococcal Infections
,
Sutures
,
Infection Control
,
Practice Guidelines as Topic
,
Antibiotic Prophylaxis
,
Jaundice, Obstructive
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
pp.321-326
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2019061885
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はじめに
周術期感染症は遠隔感染と手術部位感染(SSI)に分類されるが,消化器外科手術では対象臓器の特性からSSIの発症リスクが高く,その起炎菌の多くは腸内細菌である。それぞれの臓器が異なった細菌環境下にあることも特徴だが,手術術式が多彩であることも特徴の一つと言える。そのため,仮に同じ臓器に対する手術であっても手術侵襲は術式間で大きな差があり,これは周術期の宿主側の状態に多彩な影響を与える。そして,明らかな汚染手術もしばしば経験するので,本稿ではSSIに関する推奨事項を,Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)との関連を付記しつつ述べ,加えていくつかの新しい話題や消化器外科特有の事例について触れる。
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