発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008300311
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75歳男。主訴は食道内視鏡異常所見であった。上部消化管内視鏡検査で門歯列より30cmの部位に一部隆起を伴う浅い陥凹病変を認め、生検にて扁平上皮癌と診断された。さらにCT所見で左S6にスピクラを伴う原発性肺癌が疑われたが、確定診断が得られなかったため、まず胸部食道切除、大彎側胃管による再建を後縦隔経路にて施行した。食道癌術後41日目に左肺腫瘤に対する手術を施行し、術中迅速病理検査にて腺癌と診断されリンパ節転移も認めたため、左下葉切除術+リンパ節郭清を施行し、肺癌術後22日目に退院した。食道の病理組織は中分化型扁平上皮癌、肺は高分化型腺癌であり、両鎖骨上および上縦隔に対し放射線治療を追加後、肺癌に対し化学療法を施行した。
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