ICG蛍光法の外科領域への応用
ICG蛍光法を用いた生体肝移植の血流評価
加藤 正人
1
,
窪田 敬一
1獨協医科大学 第二外科
キーワード:
Indocyanine Green
,
肝炎-劇症
,
肝硬変
,
肝硬変-胆汁性
,
肝臓移植
,
蛍光
,
血液循環
,
血管造影
,
術中モニタリング
,
胆管炎-硬化性
,
胆道閉鎖症
,
リビングドナー
Keyword:
Biliary Atresia
,
Angiography
,
Blood Circulation
,
Fluorescence
,
Indocyanine Green
,
Liver Cirrhosis
,
Liver Cirrhosis, Biliary
,
Cholangitis, Sclerosing
,
Monitoring, Intraoperative
,
Liver Transplantation
,
Living Donors
pp.964-967
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009305360
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生体肝移植において、肝動脈血栓、門脈血栓は致命的な結果をもたらす。これらの血流評価としては、術中ドプラ超音波による血流評価しかなかった。これに対し、近年新たな脈管造影方法としてindocyanine green(ICG)を用いた蛍光造影法が開発され、安全な術中造影法として注目されている。われわれは中心静脈よりICGを急速注入し、赤外線カメラにて吻合した肝動脈、門脈の血流を確認している。2004年以降18例にICG蛍光法を用いた血流評価を用いており、血栓症の経験はない。ICG蛍光法を用いた血流評価は即座に、簡便に映像で血流を確認できる特徴をもつ。超音波ドプラ法と組み合わせることにより、鮮明にグラフト血流動態を評価でき、血栓症発症のリスクを軽減させることができると考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009