肝移植-現状と展望
原発性胆汁性肝硬変症に対する肝移植
池上 俊彦
1
,
宮川 眞一
1信州大学医学部附属病院 移植外科
キーワード:
肝硬変-胆汁性
,
肝臓移植
,
骨粗鬆症
,
再発
,
脳死
,
分類
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
リビングドナー
,
評価基準
Keyword:
Brain Death
,
Classification
,
Liver Cirrhosis, Biliary
,
Osteoporosis
,
Recurrence
,
Severity of Illness Index
,
Liver Transplantation
,
Practice Guidelines as Topic
,
Treatment Outcome
,
Living Donors
pp.1285-1293
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013319993
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原発性胆汁性肝硬変症(primary biliary cirrhosis;PBC)は自己免疫学的機序により発症すると考えられる,比較的まれな慢性進行性胆汁うっ滞性肝疾患である.本邦では成人に対する肝移植の原疾患のなかで,C型肝炎,B型肝炎に次いで多い.肝移植の適応は他の慢性肝疾患と同様で,非代償性肝硬変や繰り返す食道静脈瘤,肝癌発生例などである.PBCに対する肝移植は本邦においては他の疾患と同様に生体肝移植例が圧倒的に多い.移植後累積生存率は生体肝移植でも脳死肝移植でも良好であり肝移植の良い適応と考えられている.肝硬変への進展例では早期に移植施設にコンサルトすべきである.PBCは移植後に再発することがあるが,移植後10年程度までは生存率に影響することは少ない.
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