急性腹症の診断と治療
脈管系 非閉塞性腸管虚血(NOMI)
中原 修
1
,
高森 啓史
,
渡邊 雅之
,
田中 洋
,
坂本 快郎
,
生田 義明
,
古橋 聡
,
馬場 秀夫
1熊本大学 消化器外科
キーワード:
デジタルサブトラクション血管造影
,
Protease Inhibitors
,
開腹術
,
MRI
,
術後管理
,
超音波診断
,
腸間膜
,
非閉塞性腸間膜虚血
,
腹部CT
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Mesentery
,
Laparotomy
,
Protease Inhibitors
,
Postoperative Care
,
Ultrasonography
,
Angiography, Digital Subtraction
,
Mesenteric Ischemia
pp.286-289
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009128819
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非閉塞性腸管虚血(NOMI)は、腸間膜動脈の閉塞なしに腸間膜の虚血が起こる病態である。NOMIの致死率は50%に及ぶとされる。急性の腹痛が、腸間膜虚血の唯一の初期症状である。非閉塞性の病変の初期治療として、血管拡張薬の直接投与もあるが、不可逆性の腸管壊死に陥った場合は腸管(大量)切除と集学的治療が必要となる。NOMIの発生頻度はまれではないことから、急性腹症をみた場合は、常にその可能性を念頭におき診療することが肝要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009