発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009067960
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手術支援ロボット(da Vinci Surgical System)による胆嚢摘出術について報告した。対象は2000年10月~2006年8月にイタリア・ミセリコルディア病院にてロボットを用いて腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った117例で、うち71例は胆嚢摘出術のみで、46例は他のロボットを用いた術式(胃食道逆流症手術24例、総胆管手術8例、肝疾患手術6例、その他8例)との併施であった。1)開腹移行は1例(0.8%)のみで、ロボット故障が原因であり、Endo Wrist装着時に発覚し事故に結びつく可能性はなく、ロボット手術の中止で安全に対応可能であった。また、その他の術中・術後の合併症は認めなかった。2)全体の手術時間は平均110.2分で、胆嚢摘出術の手術時間は平均77.4分、導入当初の20例までは平均96.5分であったが、21例目から40例までは平均66.4分となり、2003年6月以降の10例では平均47.0分と短縮していた。以上、これらのことからもロボット支援下胆嚢摘出術は安全かつ有用と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008