発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004211680
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1992年6月から2002年12月までに施行した腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)905例を対象とし,手術成績を経年的に検討した.疾患の内訳は胆嚢結石748例(82.7%)と最も多く,LCによる胆嚢摘出術が経年的に増加していた.手術時間は症例数の増加に伴い短縮しており,2002年の術中胆道造影を施行しない例の平均手術時間は67分であり,術後入院期間は平均8.0日と経年的な変化はなかった.術中および術後早期の合併症は16例(1.7%)に認め,出血(6例),胆汁漏(4例)が多数を占めた.術中胆道造影施行率は経年的に減少しており,最近では約30%の症例に施行されていた.術中・術後に胆嚢癌と判明した症例は9例(0.9%)あり,術中に胆汁漏出を認めた4例には同日中に開腹手術が施行された.LCにおいては経年的に手術時間や合併症における改善がみられ,満足すべき成績であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2004