発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009016673
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74歳女性。患者は2002年9月より膵頭部原発の悪性リンパ腫に対し化学療法(CHOP)を8クール施行し、寛解状態であったが、2004年2月より左乳房の腫瘤を自覚、急速にこれが増大したため、6月に著者らの施設へ精査入院となった。腫瘍マーカーではIL-2レセプターの上昇が認められ、マンモグラフィでは左乳房にスピクラを伴う4×3cmの高濃度腫瘤、腋窩リンパ節を認め、穿刺吸引細胞診はclass Vであった。以上より、本症例は原発性乳癌や悪性リンパ腫の乳腺転移が疑われ、乳腺切除および腋窩リンパ節郭清を施行したところ、病理組織学的に悪性リンパ腫の乳腺転移と診断され、術後は再びCHOP療法を行い、現在は無再発生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008