膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の最新知見
IPMNの術中迅速病理診断の意義と問題点
羽鳥 隆
1
,
藤田 泉
,
古川 徹
,
今泉 俊秀
,
山本 雅一
1東京女子医科大学
キーワード:
顕微鏡検査法
,
術中期
,
Hematoxylin-Eosin染色
,
膵管内乳頭腫瘍
Keyword:
Intraoperative Period
,
Microscopy
pp.519-524
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008184844
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膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)における術中迅速病理診断は膵管内進展を組織学的に評価でき、施行する意義はきわめて高いと考えられる。しかし、多発例やskip lesion例の存在、IPMNの異型度の判断は主観的である、アーチファクトや膵管上皮の脱落により判定困難なこともある、などの問題点もあげられる。今後、診断精度をより向上させるための膵液細胞診の併用も考慮しながら、外科医と病理医、さらには検査技師も含めた協力体制を整え、術中迅速病理診断をより有意義なものにしていくことが必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008