センチネルノードナビゲーション手術(SNNS)の進歩と展望
消化器癌 直腸癌
船橋 公彦
1
,
寺本 龍生
1東邦大学医療センター大森病院 一般・消化器外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
リンパ行性転移
,
直腸腫瘍
,
免疫組織化学
,
センチネルリンパ節
,
センチネルリンパ節ナビゲーション手術
Keyword:
Sentinel Lymph Node
,
Immunohistochemistry
,
Medical Illustration
,
Lymphatic Metastasis
,
Rectal Neoplasms
pp.423-427
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008152821
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直腸癌に対するセンチネルリンパ節(SN)の検索は、術後の排便障害や自律神経障害を回避する意味で、その臨床意義は大きいと考えられる。当教室の検討では、SNを指標としたリンパ節領域には転移陽性リンパ節が高率に存在しており、腫瘍から直接ドレナージを受けるリンパ節群(draining lymphatic basin)を同定できる可能性が示唆された。また、最近ではSNを指標とした大腸癌のstagingと予後の関係が明らかにされ、術後の化学療法の適応の決定にも有用と考えられる。しかし、結腸癌に比べて直腸癌でのsensitivityは低く、SN理論を応用した縮小手術の適応の決定が、直腸癌の根治性を保ちつつ術後のメリットにつながるかについては今後のさらなる検討が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008