腫瘍の術前・術中診断と術式選択
直腸癌の術中診断と術式選択
船橋 公彦
1
,
寺本 龍生
1東邦大学 外科(大森)一般・消化器外科
キーワード:
骨盤内容除去術
,
リンパ行性転移
,
生存率
,
直腸腫瘍
,
腹膜腫瘍
,
膀胱腫瘍
,
膀胱切除
,
リンパ節郭清
,
外科診断
,
腹膜切除
Keyword:
Urinary Bladder Neoplasms
,
Diagnostic Techniques, Surgical
,
Lymph Node Excision
,
Lymphatic Metastasis
,
Peritoneal Neoplasms
,
Pelvic Exenteration
,
Rectal Neoplasms
,
Survival Rate
,
Cystectomy
pp.161-165
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007136146
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大腸癌は生物学的に悪性度は低く、消化器癌の中でも根治性の高い癌腫の一つと考えられる。画像技術の向上に伴って術前診断もかなり正確に行われるようになったが、小結節状の腹膜転移や隣接臓器への限局した浸潤、リンパ節への小さな転移などはいまだその正確な診断はむずかしい。術前の診断が困難で、術中に診断された1)腹膜転移、2)隣接臓器浸潤、3)高度リンパ節(大動脈周囲リンパ節)転移症例では、大動脈周囲リンパ節転移を除いて、P1,2の腹膜転移や隣接臓器浸潤例では合併切除を行うことで予後の改善が認められる可能性も少なくない。したがって、他に非治癒切除となる因子を伴わない症例においては、転移・浸潤巣を含めた原発巣の完全切除が推奨される。
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