発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006136477
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これまで切除不能と考えられてきた肝細胞癌も肝移植により根治が可能となった.ミラノ基準(腫瘍径5cm以下単発,3cm以下3個以内)を満たせば良好な予後が期待できる.脳死肝移植では移植待機中に腫瘍が進展して待機リストからはずれることがあるが,生体肝移植ではこの心配がない.しかし生体肝移植ではドナーの安全性に関して細心の注意が必要である.ミラノ基準逸脱例でも長期生存例が認められており,高度の障害肝に合併した肝細胞癌に対する局所療法や化学塞栓療法の成績が不良であることを考慮すると,移植適応拡大の可能性が考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2006