肝細胞癌切除後の長期成績向上を目指して
肝移植 長期成績を得るためにはどのような肝移植が必要か
谷口 雅彦
1
,
嶋村 剛
,
鈴木 友己
,
山下 健一郎
,
大浦 哲
,
渡辺 正明
,
神山 俊哉
,
松下 通明
,
古川 博之
,
藤堂 省
1北海道大学 第一外科
キーワード:
肝臓移植
,
肝臓腫瘍
,
生存率
,
治療成績
,
リビングドナー
Keyword:
Liver Neoplasms
,
Survival Rate
,
Liver Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Living Donors
pp.581-586
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007209502
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1996年Mazzaferroらが、脈管浸潤・遠隔転移がなく、単発5cm以内、多発3cm、3個以内といういわゆるミラノ基準を報告して以来、Child B,Cといった重度肝硬変を合併した肝癌症例においてこの基準を満たした肝癌は肝移植のよい適応となった。その後、現在までUCSF基準など、適応拡大への検討もなされている。他方、ミラノ基準を満たすChild A症例に対してはsalvage transplantationの可能性が模索されている。わが国における肝癌症例は移植前になんらかの治療が施されている場合がほとんどであるが、初回治療から肝臓内科医、放射線医、外科医の連携した治療体系が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007