発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006133266
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症例は51~81歳(平均64.0歳)の女性4例で,主訴は乳房腫瘤2例,血性乳頭異常分泌2例(1例は対側)であった.病悩期間は3日~1年であった.超音波検査では全例単房性の嚢胞内腔に充実性部分を認め,嚢胞径は0.8~4.0cm,形状は不整型2例,整型2例であった.マンモグラフィーでは2例が辺縁平滑,2例は辺縁不整な腫瘤陰影として描出され,石灰化は2例で認めた.細胞診は1例に行われclass Vと診断,他の3例は切除生検にて乳癌の診断を得た.全例で腋窩郭清を伴う乳房温存手術を施行し,組織型は乳頭腺管癌3例,アポクリン癌1例で,リンパ節転移は1例で認めた.ホルモンレセプターはERが2例,PgRが2例に陽性,HER2は全例で過剰発現していた.術後照射は全例で行い,全例再発なく生存中である
©Nankodo Co., Ltd., 2006