発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006133259
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83歳女性.患者は食欲不振と全身倦怠感を主訴に受診,軽度の発熱とCRP上昇,白血球増多を認め,精査加療目的で入院となった.入院第3病日目より右下腹部痛が出現し,同部には圧痛,反跳痛を認めた.腹部CTでは回腸末端部に著明な壁肥厚を認め,超音波では回盲部に長さ52mmの内部不均一な腫瘤像がみられた.以上より,虫垂炎または回盲部の炎症性腫瘤を疑い,回盲部切除を行った.その結果,病理組織学的には回盲部放線菌症と診断され,術後はCMZを5日間静脈内投与した.術後経過良好で,術後3ヵ月目には回腸末端部の病変は消失し,術後1年8ヵ月経過現在,再発はみられていない
©Nankodo Co., Ltd., 2006