発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006133260
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49歳男性.患者は左臀部腫脹を主訴とした.骨盤CTでは坐骨直腸窩の直腸左側壁と左内閉鎖筋に接して約5×3cm大の長楕円形で境界明瞭な充実性腫瘤を認めた.超音波内視鏡では,直腸壁外に接して内部が高エコーを示し,辺縁部は低エコーを示す腫瘤を認めた.以上より,感染性epidermoid cystを疑い,腫瘤摘出術を施行したところ,病理組織学的に前仙骨部epidermoid cystに発生した扁平上皮癌であり,術後doxifluridineの内服と腫瘍遺残部に放射線照射を行った.更にその後,腹会陰式直腸切断術,補助化学療法を追加したが,多発性肺転移にて患者は最終的に術後10ヵ月で死亡となった
©Nankodo Co., Ltd., 2006