門脈と脾臓のup date
門脈 異所性静脈瘤の診断と治療
江森 啓悟
1
,
豊永 純
,
熊本 正史
,
井上 博人
,
都田 憲司
,
鶴田 修
,
佐田 通夫
1久留米大学 消化器内科
キーワード:
回腸疾患
,
空腸疾患
,
結紮
,
硬化療法
,
十二指腸疾患
,
静脈瘤
,
直腸疾患
,
消化器系内視鏡法
,
発生率
,
盲腸疾患
,
結腸疾患
Keyword:
Cecal Diseases
,
Colonic Diseases
,
Duodenal Diseases
,
Ileal Diseases
,
Ligation
,
Jejunal Diseases
,
Rectal Diseases
,
Varicose Veins
,
Endoscopy, Digestive System
,
Incidence
,
Sclerotherapy
pp.44-51
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010069044
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異所性静脈瘤の多くは背景に門脈圧亢進症を有しており、比較的まれな疾患とされるが、近年の内視鏡診断、画像診断の発達により、報告例は増加している。本邦における十二指腸静脈瘤の多くは遠肝性血流を有し、下行脚、水平脚に頻度が高い。内視鏡的治療はcyanoacrylate系組織接着剤を用いた硬化療法が有効である。本邦における直腸静脈瘤出血例の約80%は食道静脈瘤治療歴を有しており、このような症例では定期的な下部消化管内視鏡検査が望まれる。小腸静脈瘤出血例の約80%は腹部手術の既往を有するため、腹部手術歴のある門脈圧亢進症患者の消化管出血では、小腸静脈瘤出血を念頭におく必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010