発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001204386
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66歳男.腫瘤形成性虫垂炎の診断で回盲部切除を施行した回盲部放線菌症を経験した.64歳時,虫垂炎の診断で抗生剤点滴治療を受け症状は消失した.心窩部および右下腹部痛が1週間持続したため受診した.腫瘍形成性虫垂炎の診断で手術を施行した.病理組織学的検索で,腸間膜脂肪織を中心に膿瘍を形成し放線菌の菌体を認めた.虫垂の炎症は軽微であった.術後3病日までセフェム系抗生剤とアミノグリコシド系抗生剤を投与した.14病日からペニシリン系抗生剤の投与で解熱した.PIPCの投与は7日間行った.その後の抗生剤は投与しなかったが,1年6ヵ月経過した現在,再発を認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2001