発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006093105
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筆者らは,慢性障害肝から発生した肝細胞癌に対する合理的術式として小範囲の系統切除を開発し積極的に実践してきた.最近8年間の肝癌156例の経験から,系統切除の高い安全性(術死率0%)および良好な長期成績(5年生存率66%,5年無再発生存率34%)を確認した.系統切除は非系統切除に比し死亡のリスクを平均43%低下させた(相対・リスク0.57,95%CI 0.32~0.99,p=0.04).小さな肝癌であっても微視的門脈侵襲・肝内転移が33%に確認されるので,肝機能が許す範囲で系統切除を第一選択とすべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2006