発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005034232
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71歳女.肛門から腫瘍を先進部とした腸管が脱出した.68歳時にAlzheimer病を発症し,寝たきり,意思疎通不可能という既往があった.骨盤部CT,注腸造影などにより,S状結腸癌を先進部として肛門より脱出した腸重積と診断した.腸閉塞症状は伴っておらず,腸管壊死もみられず,また,Alzheimer病による痴呆もあり,経肛門的局所切除術を待機的に行った.経肛門的に腫瘍と重積腸管を切除し,口側腸管にアンビルを留置し,自動吻合器を用いて経肛門的に腸管を吻合した.その後,注腸用バルーンを用いて吻合部を腹腔内に押し込むようにして腸管を還納し,腸重積を解除した.Poor risk症例に対する経肛門的切除,自動吻合器による再建は安全であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004