発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004275093
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胃癌手術492例を対象に,手術時の洗浄細胞診を左横隔膜下,肝下面,Douglas窩の3部位で行うことの有用性について検討した.細胞診陽性で肉眼的完全切除が行われた39例の解析では,1部位陽性例と多部位陽性例との間に,無再発曲線全体として両者に統計的に有意な違いは認められなかった.しかし,1部位陽性例の5年無再発率は27%で,多部位陽性例の13%に比べて高値であった.1部位陽性例では3例の長期無再発患者が認められたが,多部位陽性例では全例再発,死亡に至った.3部位の洗浄細胞診は再発に対する信頼性を高め,細胞診の非治癒因子としての扱いを可能にするものと思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2004