胃癌の外科 最近の諸問題
胃癌における微小癌細胞検出と臨床応用
藤原 義之
1
,
土岐 祐一郎
,
瀧口 修司
,
宮田 博志
,
山崎 誠
,
門田 守人
1大阪大学 大学院消化器外科
キーワード:
mRNA
,
胃腫瘍
,
腫瘍播種
,
リンパ行性転移
,
腹膜腫瘍
,
骨髄腫瘍
,
腹腔洗浄
,
RT-PCR法
,
微小転移
Keyword:
Neoplasm Seeding
,
Lymphatic Metastasis
,
Peritoneal Lavage
,
Peritoneal Neoplasms
,
Stomach Neoplasms
,
RNA, Messenger
,
Bone Marrow Neoplasms
,
Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
,
Neoplasm Micrometastasis
pp.1660-1667
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007069234
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胃癌の微小転移、微小癌細胞検出について過去の報告例をまとめ、その臨床的意義について考察した。郭清リンパ節、骨髄、血液中の微小癌細胞の検出については、まだその臨床的意義に関するコンセンサスは得られておらず、これをルーチン検査として臨床応用する段階ではないと考える。一方、腹腔洗浄液中の微小癌細胞診断は、予後、とくに腹膜播種再発と有意に相関する点ではコンセンサスが得られていると考える。さらに、2006年4月より固形癌の採取液遺伝子診断に保険点数がつくことになり、臨床導入の機運が高まっている。本稿では、この臨床応用例、あるいは、ルーチン化を目指した診断法の改良についても報告する。
©Nankodo Co., Ltd., 2006