発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004232247
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著者らはss胆嚢癌切除術中に胆嚢動脈内に色素を注入し,肝内門脈枝内に流入する胆嚢静脈の肝灌流域を染色して微小肝転移好発部位の同定を試みた.その結果,染色域は胆嚢床から最長50mmの肝表におよび,症例ごとに大きな個体差が存在した.したがって,画一的範囲の肝切除では肝転移に対処不可能であることが推察された.本法による胆嚢静脈灌流域肝切除施行例は全例無再発生存中であり,うち1例は肝切除標本内に微小転移の多発が認められた.術前の局在診断が不可能な肝内微小転移対策として,術中胆嚢動脈内色素注入法は従来の画一的肝切除に個別化の概念を導入しうる新手法と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004