発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005061235
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腹腔鏡下胆嚢摘出術術前のインフォームドコンセントは,手術適応が限界に近い患者に対して,通常より一層詳しいインフォメーションを提供することが合理的である.無症状胆嚢結石に対して癌予防の目的で胆嚢摘出術を行うことはしない.急性胆嚢炎は腹腔鏡下胆嚢摘出術開始当初は適応外とされた病態であるものの,積極的に早期手術が試みられるようになると,炎症急性期はむしろ手技が容易であることが明らかとなった.しかし全身麻酔下で施行する限り,低侵襲といっても術前合併症の増悪を招きかねず,緊急手術が回避可能な一部の急性胆嚢炎症例を待機手術とするべきである.胆管損傷は欧米と比較して高率に発生しており,より一層の安全性を目指した手技の実施が求められる
©Nankodo Co., Ltd., 2005