発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004197374
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症例1:54歳男.体部大彎の3型胃癌に対し遠位側胃切除術を受け,組織所見は印環細胞癌であった.約3年半経過頃より軽度の右下腹部痛が出現し,画像所見より大腸壁転移或いは大腸癌を疑い手術を行った.病理組織所見より大腸壁転移と診断された.強力な化学療法を勧めたが拒否され,doxifluridineのみ5ヵ月間服用した.術後12ヵ月で再びイレウス状態となり入院中である.症例2:74歳女.胃角前壁の3型胃癌にて遠位側胃切除術を行い,組織所見は大部分が粘液癌で一部に中分化腺癌がみられた.約3年後,CA19-9が上昇し,上腹部正中の腹壁ヘルニア内に硬い腫瘤を触知するようになった.画像所見より腹壁ヘルニアを併存した胃癌の再発腫瘤と診断し手術を行った.病理組織所見より大腸壁転移と診断された.経過は良好で,外来でUFTとlentinan治療を継続しているが再発の徴候はない
©Nankodo Co., Ltd., 2004