発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003116848
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下大静脈の侵襲又は腫瘍栓を伴う(Vv3)高度進行肝癌に対して,各種血行遮断,灌流,バイパス法を駆使した肝切除が報告されている.しかし,長期生存例はいまだ少ないのが現状である.Vv3原発性肝癌に対する外科治療に関し,下大静脈合併切除,再建の手技ならびに治療成績を中心に概説した.下大静脈から右心房レベルにまで侵襲が及ぶ高度進行肝癌においても,人工心肺下に比較的安全に切除が可能となった.更に,症例によっては非体外循環下に切除可能な症例も経験されるようになった.今後は,集学的治療の発達により,更に予後とQOLの改善を期待しうると考える
©Nankodo Co., Ltd., 2002