発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002079405
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62歳男.右背部痛を主訴とし,腹部エコー,腹部CT,血管造影などから,肝細胞癌の診断で,肝S5拡大亜区域切除,胆摘術を施行した.第43病日に疼痛を伴う右胸壁腫瘤に気付き,CTで右胸壁に直径3cmの低吸収域と肋骨破壊像を認めた.Gaシンチグラフィーで異常集積像を認め,穿刺細胞診classV,肝細胞癌胸壁転移と診断された.急速な増大傾向を認めたため第86病日に腫瘍摘出術を施行し,病理組織から肝細胞癌の肋骨転移と診断された.経過良好であったが残肝再発,胸骨,胸椎,頭蓋骨転移を来し,転移巣切除8ヵ月後に癌死した
©Nankodo Co., Ltd., 2001