発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002014368
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42歳女.両下肢麻痺,及び膀胱直腸障害の出現を主訴に入院した.入院時および神経学的所見として両季肋部以下の知覚脱失および運動障害を認めた.神経学的にはTh6以下の障害であった.CTによる異常は見られず,脊髄MRI失状断ではC7から上部胸髄にかけてT1強調で脊髄腫大を認め,T2強調で同部位はやや低信号域を示し,下部胸髄まで浮腫性変化を示す内部高信号変化を認めた.又,Gd-DTPAによる造影MRIでは病変は周囲が境界明瞭に造影された.水平断でも占拠性病変と造影効果を認めた.以上より乳癌孤立性脊髄転移と診断しhydrocortisone投与とCAF療法を4コース,Taxotere 80mg/3Wを2コース施行したが,転移巣の増大と麻痺症状増悪で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001