発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003071195
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48歳女.検診の胃透視で異常を指摘され,受診した.胃内視鏡では径1cmの山田IV型ポリープ,大腸内視鏡検査では横行結腸に径約1cmのIsを認めた.両者の内視鏡的切除目的に入院となった.ポリペクトミーを施行した.山田IVポリープの病理診断はhyperplastic polypであった.大腸ポリペクトミーの病理診断はsm浸潤を伴う高分化腺癌で,脈管侵襲は認められなかった.悪性像は認められなかったが,癌遺残の可能性は否定できず,又,リンパ節転移の可能性もあることから開腹手術を施行した.術後経過は良好で,第20病日に退院した.初回ポリペクトミーから約1年後,心窩部不快感を訴え受診した.多発性肝転移が疑われた.新たに原発巣は認められず,横行結腸癌の転移と考えられた.間歇的にMMC+5-FUの肝動注を4回施行したが,画像上効果は認められず,肝不全にて死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2002