発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002156146
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進行性の神経症状を呈した転移性胸椎腫瘍手術例10例について標記検討を行った.手術は全例において下肢の感覚障害発症1~11日後,体幹の感覚障害発症1~11日後,歩行障害発症当日~6日後,膀胱直腸障害発症1~5日後に行われた.手術方法は,9例で後方到達法により腫瘍摘出を行い,腫瘍が椎体を主座とし脊髄を前方より圧迫していた1例は開胸によって前方より椎体の腫瘍を切除した.疼痛は術前8例に認めたが,術後その程度が軽減した.下肢・体幹の知覚低下は術前9例でみられ,うち8例で術後の改善が認められた.腫瘍の局所コントロールは9例で得られた.生命予後は8例が術後19~140日で死亡し,死因は腹腔内転移,肺炎,癌性リンパ管症が各2例,血小板減少症,羸痩が各1例であった
©Nankodo Co., Ltd., 2002