発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002005733
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81歳女.大腸癌検診にて便潜血陽性を指摘され精査となる.入院後,大腸内視鏡所見で,上行結腸に2型の大腸癌を認め,生検で中分化型腺癌を確認した.腹部エコー所見で下大静脈左前方の肝の尾状葉に充実性のやや低エコーを呈する病変を認めた.又,腹部CTで同部に限局するlow density areaを認め,尾状葉転移と診断したが,他の肝領域にはっきりした病変は指摘できなかった.上行結腸に3cm大の腫瘤を触知し,リンパ節転移も2群まで疑われた為,右半結腸切除と3群迄のリンパ郭清を行った.高齢者にて動注療法は行わず5-FUの経口投与で経過をみていたが,術後6ヵ月で多発肝転移再来をきたし,12ヵ月で死去した
©Nankodo Co., Ltd., 2001