発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007038504
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症例は64歳の女性で、61歳に左乳癌に対して乳房切除術ならび腋窩リンパ節郭清、tamoxifen療法を受けていた。術後のフォローアップ検査で年1回の腹部超音波検査、胸部CT検査、骨シンチグラフィにて2年間は再発所見を認めず、術後3年目に全身検査としてFDG-PET検査を行ったところ、骨盤右側に異常集積を認め、骨盤内転移を疑った。産婦人科にて精査を行ったが異常を認めなかった。大腸内視鏡検査にてS状結腸に有茎性ポリープを認め、その存在部位がPET検査の集積部位と矛盾せず、悪性腫瘍の疑いが否定できないことから内視鏡的ポリープ切除術を行った。病理組織学的に高分化型腺癌であり、その1年後のFDG-PET検査では異常集積像を認めず、乳癌の再発徴候もなく経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2006