発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001181872
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
49歳女.マンモグラフィーで左乳房に腫瘤陰影があり乳癌を強く疑わせ,超音波検査では左乳房に直径3cm,右乳房に直径1.5cmの腫瘤陰影を認めた.切除生検から左乳房の病理結果は乳癌(第1癌)で,左非定型的乳房切除術を施行した.右乳房の乳腺症の近傍に5mmの乳癌(第2癌)を発見し,右乳房温存手術を施行した.また別の部位に1.5cmの乳癌(第3癌)が発見されたため,右非定型的乳房切除術を施行した.病理検査の結果,第3癌の癌遺残と腋窩リンパ節転移が認められた.3病巣は互いに連続性がなく,第2癌はlobular carcinoma,第1癌と第3癌はductal carcinomaだが組織型がやや異なり,各々にductal componentがあることから多中心性三重癌と判断した
©Nankodo Co., Ltd., 2001