発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001166555
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79歳女.胸部異常陰影を主訴とした.胸部単純X線検査,胸部CT検査および経皮肺生検から,中分化型腺癌と紡錘形の異型細胞からなる肉腫様成分が混在した肺癌と診断された.さらに上部消化管造影,胃内視鏡検査,腹部CT検査から,肺癌の胃転移・両側副腎転移と診断し,噴門部通過障害の出現のため,姑息的に噴門側胃切除・左副腎腫瘍摘除を施行した.病理組織学的所見から,本症例は肺腺癌の肉腫様成分が胃と副腎に転移をきたしたものと考えられた.術後経過は良好であったが,右片麻痺が出現し頭部CT検査で脳転移と診断され死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001