発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017398762
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1は71歳女性で、嚥下困難を主訴とした。上部消化管内視鏡で上切歯より約30cmに腫瘤性病変を認め、生検で扁平上皮癌と診断した。CTで右肺に約20mm大の不整形結節を認め、気管支鏡下生検で腺癌と診断した。術前化学療法、右開胸開腹食道亜全摘、2領域リンパ節郭清、胸骨後胃管再建、右肺中葉切除、ND2a-2を施行した。術後、右肺上葉に肺癌が再発し、有効な治療薬がないため経過観察を継続している。症例2は72歳男性で、心窩部痛を主訴とした。上部消化管内視鏡で上切歯より約30cmに境界不明瞭な周堤を有した潰瘍性病変を認め、生検で扁平上皮癌と診断した。CTで右肺に約15mm大の不整形結節を認め、気管支鏡下生検で扁平上皮癌と診断した。術前化学療法、右開胸開腹食道亜全摘、2領域リンパ節郭清、胸骨後胃管再建を施行し、3ヵ月後に左肺上葉切除、ND2a-2を追加した。その後、右鎖骨上、中縦隔・右肺門リンパ節に食道癌が再発し、癌死した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017